隣のデグー
1年前の10月から、ぼくの部屋の隣に同じ部屋ができた。
母さんは1晩だけ悩んで、こいつを迎えに行ったんだ。
サンタは母さんの膝の上にお腹つけて座っちゃうような呑気なやつ。
そのくせ僕には警戒心丸出しなんだ。
僕たちがお互いの匂いに慣れてきたころ、母さんが僕たちを一緒に遊ばせようとしたことがあったけど、僕が嬉しくてピルピル言って近づいたら超速で毛を毟られたんだよね。こいつに。
念のため2重になった真冬手袋をしてた母さんの手がサンタと僕を離したんだ。
ほんとの一瞬で、はさみで切ったかのような毛束がたくさん。
みんなも気をつけてね。
僕のように運良く毛だけで済むとは限らないよ。
それからの僕とサンタは、お互いの存在は認めつつケージ越しに気配を感じてる関係。
僕はお店にいる頃は兄弟デグーと一緒だった頃があったし、仲間と仲良くしたい派。
母さんと仲良くするよりも、同じデグーのサンタと仲良くしたい。
だけどサンタはそうじゃないんだ。サンタの個性は尊重するよ。
まあ、近くに仲間がいるなっていうのだけでも僕はいい感じなんだ。
これは僕。長いチモシーは短くなったら捨てるのがマイブーム。
もうすぐ3歳。
母さんと暮らすようになって2年4ヶ月。
サンタが隣に来て1年2ヶ月。
